警視庁が黄色いセンターラインを白に塗り直す。「順序が逆」と言われる理由を、数字で確認してみた

警視庁が黄色いセンターラインを白に塗り直す。「順序が逆」と言われる理由を、数字で確認してみた

黄色いセンターラインを、白に塗り直すそうです。警視庁が、都内の黄色い線のおよそ半数を。まとめサイトで見たとき「順序が逆じゃない?」と思ったんですけど、コメント欄もほぼそれでした。ただ、まとめの反応だけだと数字が抜けるので、FNNとBikeJINの報道で経緯を確認して整理しておきます。

まず事実確認

  • 2026年4月1日に改正道路交通法が施行。車やバイクが自転車の右側を通過するとき、「十分な間隔」がない場合は安全な速度で進むことが義務になった。警視庁が示す目安は、間隔は少なくとも1m程度、確保できないときは時速20〜30km程度
  • 都内の黄色センターライン(はみ出し追い越し禁止)の規制区間は約1,700km。警視庁はその半数程度を白線に塗り直す見込み(FNN、9月10日)
  • 中野区は区内の黄色線を全部白線にする方針。福生警察署の管内では83カ所が対象(BikeJIN、9月11日)
  • FNNの調査では、自転車と距離を取ろうとした車の7割超が黄色線をはみ出していた
  • 警視庁交通規制課は「現在、実態に即した交通規制になっているか確認を実施しているところ」で、「複数年をかけて対応していく」「都内の黄色線が一斉に白線へ変わるわけではない」

つまり、4月に「自転車から1m空けろ」というルールを作ったら、日本の道幅でははみ出し禁止線を越えないと1mが取れず、それ自体が別の違反になっていた。半年たって、線の側を直すことにした、という流れです。白線ならはみ出して追い越しても違反にならないので、間隔を保ちやすくなる、という理屈らしいです。

「はい、財源あったね」

まとめサイトのコメント欄が、なんというか、冷静で。

「順序逆ぅ」「はい、財源あったね」「やってみないとわからないことってあるからね。気づけてえらい」。ひとつ刺さったのがこれです。「先人『ここは危ないから追い越ししないよう黄色線にしましょう』/令和人『法改正で自転車追い抜けなくしたら渋滞起きちゃった。そうだ、白線にしよう』」。黄色い線はもともと、その区間が危ないから引かれたものなんですよね。

中野区の本郷通り。片側一車線にセンターライン、路上駐車もある。※イメージ
中野区の本郷通り。片側一車線にセンターライン、路上駐車もある。※イメージ

「施行初日にこれ守ってみたら、後ろから鬼のようにクラクションされた」という人もいて。ルールを守った側が怒られる道路って、どうなんだろう、と思ってしまいます。

一方で「バイク乗りだから正直嬉しい」「生活道路の30キロ規制は有能」みたいな声もあって、全部がダメという空気でもない。追い越しがしやすくなるのは事実なので。

港区の自転車レーン。こういう専用レーンがある道はまだ少数派。※イメージ
港区の自転車レーン。こういう専用レーンがある道はまだ少数派。※イメージ

そもそも道が狭い

コメントの中で一番多かった結論が「そもそも道路の幅が狭すぎる」でした。海外のような法律を先に入れて、道路の実態が追いついていない。自転車レーンがちゃんとある道は、東京でもまだ少数派です。

秋葉原の路面にある自転車マーク。※イメージ
秋葉原の路面にある自転車マーク。※イメージ

「自転車にも免許を出せ」「交差点では結局歩道を通るんだろ」という話も出ていて、自転車ルールの議論はこの先も続きそうな気がします。線の色を変えるのは早いけど、道を広げるのは時間がかかる。だから先に線を変えた、というのが正直なところなのかもしれません。複数年かけて、という警視庁の言い方からしても、当分は黄色と白が混ざった道を走ることになりそうです。

世田谷区の生活道路。センターラインすらない道も多い。※イメージ
世田谷区の生活道路。センターラインすらない道も多い。※イメージ

皆さんの近所の道、黄色い線は白になりましたか。それとも、まだ自転車の後ろでじっと待っていますか。

参考にしたところ


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