最低賃金、10月から上がったと思っていたら、うちの県はまだだった。そんな人、けっこう多いみたいです。2026年度の最低賃金は全国加重平均で1,177円。でも10月6日の時点で新しい額になったのは25都道府県だけで、残りの22県はこれからなんですね。
厚生労働省の全国一覧で、いつ、いくらになるのかを確かめてみました。

まず数字から。全国1,177円、最高は東京1,280円
今年度の引上げ額は全国加重平均で56円。去年の1,121円から1,177円になりました。率にすると5.0%です。
いちばん高いのは東京の1,280円で、神奈川の1,279円が続きます。大阪は1,231円。いちばん低いのは宮崎の1,085円で、高知と沖縄が1,086円でした。東京と宮崎の差は195円。月160時間はたらくと、それだけで31,200円の差になる計算です。

引上げ額だけ見ると、地方のほうが大きいんですよね。佐賀は65円、鹿児島は64円、高知と沖縄は63円。逆に東京と神奈川、大阪は54円でした。差を少しずつ縮める方向に動いているらしいです。
10月1日に上がったのは15都道府県
発効日は都道府県ごとにバラバラです。10月1日に上がったのは北海道、宮城、栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、岐阜、愛知、三重、大阪、兵庫、香川の15都道府県でした。
そのあと10月2日に長野と岡山、3日に群馬、石川、滋賀、和歌山、鳥取、4日に福井、奈良、福岡。ここまでで25です。

残りの22県は表のとおり。いちばん遅いのは沖縄で12月2日、岩手と熊本は12月1日です。京都も11月16日と、思ったより遅いんですよね。
なんで県ごとに日付がちがうの?
最低賃金は国が一律に決めているわけではないんです。まず国の中央最低賃金審議会が「目安」を出して、それを見ながら各都道府県の審議会が自分の県の額を話し合います。今年の目安は7月下旬に出て、全国平均で55円上げて1,176円という水準でした。
そこから県ごとに審議して、答申が出て、異議の手続きをへて、官報に載って、だいたい30日くらいたってから発効する。この流れの長さが県によってちがうので、10月1日の県もあれば12月の県も出てくるらしいです。
しかも今年は、目安より上乗せした県がかなりありました。結果として全国平均は目安の1,176円を1円上回る1,177円に。地方の上乗せぶん、議論に時間がかかった県ほど発効も遅くなった、という見方もあるみたいです。
月の給料だと、いくら変わる?
時給の差は小さく見えても、月にするとそれなりです。1日8時間、月20日、つまり160時間はたらく前提で計算してみました。

東京は54円×160時間で8,640円。高知や沖縄は63円上がるので、10,080円増えます。全国加重平均の56円だと8,960円です。年に直すと、東京で10万3,680円くらい。高知や沖縄なら12万960円になります。
学生バイトで、週3日・1日5時間くらいの人だと月60時間前後。東京なら54円×60時間で3,240円です。小さく見えるけど、1年続けば4万円近くになります。
ただ、扶養の範囲内で働いている人は、時給が上がったぶん同じ時間でも年収が増えます。働く時間を調整しないといけないケースもありそうです。年末が近づく前に、一度シフトを見直しておくと安心かもしれません。

自分の時給が下回っていないか確かめる
最低賃金は、パートやアルバイト、学生も含めて、ほぼすべての働く人に適用されます。発効日を過ぎたら、その日からの労働分は新しい額以上でなければいけません。
確かめ方はシンプルで、時給制ならそのまま比べるだけ。月給制なら、月給を1か月の所定労働時間で割って時給に直します。ただし通勤手当や残業代、賞与は計算に入れないので、そこは注意です。
もうひとつ間違えやすいのが「どの県の額か」。最低賃金は住んでいる県ではなく、働いている事業場がある県の額で決まります。埼玉に住んで東京の店で働くなら東京の1,280円。派遣の場合は、派遣先の事業場がある県の額になります。県境をまたいで通勤している人は、ここを一度確認しておくといいと思います。

厚労省の短い動画でも、確かめ方がまとめられています。特設サイトでは都道府県を選ぶと、その県の最低賃金がすぐに出てきます。
もし下回っていたら、まず給与明細を手元に置いて、勤め先に聞いてみる。それでも直らないときは、各地の労働基準監督署に相談できます。

物価も上がっているので、56円がどれくらい助けになるのかは人によりそうです。みなさんの県は、もう上がりましたか?それともまだ待っているところですか?
あわせて読みたい
参考にしたところ
- 厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」(令和8年度)
- 厚生労働省「令和8年度 地域別最低賃金 全国一覧」PDF
- 厚生労働省「必ずチェック 最低賃金」特設サイト
- 話題のきっかけ: 「10月から時給が上がったのに、うちの県はまだ?」という声。写真はウィキメディア・コモンズと厚労省の公式ページ、表は自作です。
