朝の改札で、あのペンギンを何度見てきたか数えたこともなかった。いなくなると言われて、はじめて気づくたぐいのものだと思う。
JR東日本が9月8日、Suicaの新しいキャラクターの候補3案を公開しました。今の「Suicaのペンギン」は2027年3月末で卒業、翌4月から新しいキャラクターに交代します。

候補は3つ。リスとうさぎと、たぶんモグラ
A案は、線路になぞらえた模様が頭から尻尾まで入ったオレンジ色のリス。
B案は紫色のうさぎで、「未来へ跳び進む」という意味が込められているそうです。
C案はポシェットにモグラを入れたオレンジの子。こちらはモチーフの説明がなくて、正体がよく分からないまま公開されました。

投票は9月8日から23日まで、特設サイトで受け付け。パソコンやスマートフォンからサイトを開いて、利用規約に同意して、3案から1つ選んで送信する流れです。
結果が出るのは11月18日。この日は2001年に始まったSuicaの25周年にあたります。25年の節目に世代交代を発表するという組み立てなんだと思います。

「ペンギンを返して」
公開直後から、SNSはかなりざわついていました。
「ペンギンを返して」
「いっそ無地の方が良い」
まずこの2つが目立ちました。デザインの好き嫌い以前に、交代そのものを受け入れたくないという声ですね。
案ごとの反応も、きれいに割れています。
A案(リス)には「デザインが古い」「無難だけどチープすぎる」。いっぽうで「一番しっくりくる」「JRのイメージに合う」という支持もありました。
B案(うさぎ)は「デザインが不気味すぎる」「うさぎに見えない」と言われる一方、「キモ可愛ければ可愛いほど売れる」「大阪・関西万博のミャクミャクみたいで好き」という擁護も。
C案は「やる気がなさそう」「何を考えているのか分からない」と言われつつ、「よく見たら可愛い」「モグラのモチーフが斬新で良い」。あと「ポシェットの中がモグラなら、このオレンジの子は何なのか」という、たしかにそれはそう、という疑問も出ていました。

25年、ずっと改札にいた
そもそもSuicaのペンギンは、2001年のSuicaサービス開始と同時にデビューしています。つまりサービスと同い年。25年間、ずっと改札のそばにいたことになります。
JR東日本は卒業に向けて「Penguin Years」というキャンペーンも走らせています。特設サイトで、これまでの歩みを振り返るコンテンツやグッズ、イベントの情報をまとめていく形です。
「Penguin Years ごいっしょに」という、25年をふりかえる動画も公開されています。
10月30日から11月4日までは、上野駅でファン感謝イベントも予定されています。Suicaの25周年と、ペンギンの卒業をあわせた催しです。
こうして並べてみると、今回の3案公開は突然出てきた話ではなくて、1年以上かけて少しずつ進めてきたバトンタッチの、いちばん目立つ場面だったんだと思います。
それでも「返して」という声がこれだけ出るということは、それだけ長く一緒にいたということなんでしょう。
たぶん、いちばん正直な感想
いろいろ読んでいて、いちばん腑に落ちたのはこれでした。
「最初は衝撃だけど、数年経てば慣れるのかも」
「違和感は今だけ」
ペンギンだって、登場した2001年の時点では「新しいキャラ」でした。25年かけて、改札の風景の一部になっただけで。
だから今回の3案も、たぶん同じ道をたどるんだと思います。数年後には、誰も違和感を口にしなくなっているほうに賭けたい。

愛称のほうは、選ばれたあとに公募と選考委員会で決めることになっています。
発表資料で確かめてみた
JR東日本がPR TIMESに出したプレスリリースを読んでみました。投票の受付は2026年9月8日(火)15時から9月23日(水・祝)23時59分まで。投票は1人1回までです。
ペンギンは「2027年3月31日に卒業し、同年4月1日から新たなイメージキャラクターにバトンタッチします」とあります。時事通信によると、3案は若手クリエイターが描いた約20案から絞り込まれたものでした。
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 候補3案の公開 | 2026年9月8日 | JR東日本 |
| 投票期間 | 9月8日15時〜9月23日23時59分(1人1回) | JR東日本 |
| 結果の発表 | 2026年11月18日(Suica 25周年) | JR東日本 |
| ペンギンの卒業 | 2027年3月31日 | JR東日本 |
| 新キャラクターの登場 | 2027年4月1日(愛称は公募と選考委員会で決定) | JR東日本 |
| Suicaの発行枚数 | 約1億2000万枚(2025年10月末時点) | nippon.com |
nippon.comの記事によると、Suicaはカードとモバイルを合わせて約1億2000万枚。2001年11月18日に424駅でサービスを始めています。使える店は約218万4千店(2025年9月末時点)だそうです。

1億枚を超えるカードに同じペンギンがいた、と考えると、交代に反発が出るのはむしろ自然だと思います。
追記(10/2)
投票は9月23日23時59分で締め切られました。結果はまだ出ていません。発表は予定どおりなら11月18日で、愛称の公募についても、そのイラスト発表のときに案内があるそうです。
上野駅のファン感謝イベントは、トラベルWatchによると10月30日から11月4日まで、上野駅中央改札外のグランドコンコースで開かれる予定です。
A・B・C、みなさんはどれが選ばれると思いますか?
参考にした記事・資料
- JR東日本(PR TIMES)「Suicaの新たなイメージキャラクターの誕生 ~お客さまによる選考投票をスタートします~」(2026年9月8日)
- 時事ドットコム「Suicaペンギン後任、3案発表 新キャラ、投票で選出―JR東日本」(2026年9月8日)
- ITmedia NEWS「『ペンギンを返して』 Suica新キャラ候補3案公開でSNSに戸惑いの声 一般投票は8日から」(2026年9月8日)
- nippon.com「さよならSuicaのペンギン、2026年度末に『卒業』 発行枚数は約1億2000万枚」(2025年12月8日)
- トラベルWatch「『Suicaのペンギン』ファン感謝イベント開催決定。上野で6日間限定、抽選式のグリーティングも」(2026年8月26日)
写真の出典
- Carte suica.jpg — PanierAvide / CC0
- JR-East-ticket-gate-machine 03.jpg — RuinDig/Yuki Uchida / CC BY 4.0
- Deux cartes Suica.jpg — PanierAvide / CC0
- JR-East-ticket-gate-machine 04.jpg — RuinDig/Yuki Uchida / CC BY 4.0
- (JPN-Tokyo) JR East Yamanote Line E235-0 series 17 @ Shibuya 2026-06-11.jpg — S5A-0043 / CC BY 4.0
- JR-East-ticket-gate-machine 02.jpg — RuinDig/Yuki Uchida / CC BY 4.0
- Construction between Takanawa Gateway Station and Shinagawa, seen from Yamanote (13446).jpg — Syced / CC0
